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当たり前だが、東京は日本の首都だ。だからこそ、郷里・広島からも、別段俺程のでっかい夢を追うではないにしろ、フツーの進学なり就職なりで上京してきてる友達はいる訳で…。


「福田、女紹介して」
東京の大学に入り、俺とは無縁の「キャンパスライフ」ってのをエンジョイしてるはずの高校時代の友達・仁科からこんな電話が入った。
「…あのなぁ。俺忙しいんだぞ?大体、出会いならお前の方がよっぽどあるだろうーが」
「出会いはあっても、そこから先に進めないんだよ!」
…それは、お前の性格と容姿(特に後者)に、著しい問題があるからじゃねーのか?(男の目から見りゃ、いい奴なんだけど。基本)
「福田、お前の彼女の友達とかさぁ、紹介してくれない?」
「……」


「何?お前が女切らしてる訳?ありえねぇ~!」
携帯越しに、笑い声が聞こえてきた。
「…切るぞ」
俺はそう宣告して、一方的に電話を切った。


確かに俺は高校時代、「彼女」ってのを切らしたことは無かった…向こうから勝手に寄ってきて、「付き合ってください」ってのが、大体のパターン。無下に断るのも勿体なかったので、しばらく言われるがままに付き合って…そのうち、俺もしくは俺との「付き合い」が、イメージと食い違ってたかして、向こうが勝手に愛想つかしてTHE END。その、繰り返しだった。


インターホンのチャイムの音が聞こえてドアを開けると、
「や、福田くん」
のん気そうな笑顔のアフロが現れた。そういえば、打ち合わせの時間だったっけ。
「……」
俺はなんとなく、ドアを閉めた直後に不意に、雄二郎にキスをした。
「…っ!福田くん!そ、そーゆうことは、打ち合わせが終わってから!」
8つも年上のくせに、こういうことに慣れてないかして、どきまぎしてる。
(…かわいい)
高校の頃に付き合った彼女達のが、よっぽど世間的には「かわいい」んだろうけれど…。今の俺にはこのアフロのおっさんが、かわいいんだ。たまらなく。


「…後でいいだろ?」
打ち合わせなんて。今はとにかく、こうしたいんだ。そう思いながらもう一度口付けると、
「…後でちゃんと…だから、な?」
雄二郎はそう念押しするとショルダーを放り投げ、俺の背中に腕を回して力強く、抱き締めてきた。




present 今、現在の、ここにいる

2009-12-01 : 雄×福SS :
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プロフィール

曜

Author:曜
バクマン。の雄二郎×福田がメインのSSブログです。福田×蒼樹も少々。ド短期運営になるかもしれませんが、よろしければお付き合いの程を。

なお、SSは話ごとに時期や設定が異なります。両思いだったり片思いだったり。キャラの性格や口調等、かなり独自解釈してたりで捏造率が高いかと思いますが、あしからずご了承願います。


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