朝帰り
福×蒼SS
タイトルそのまんま…な小話。
福田視点。
タイトルそのまんま…な小話。
福田視点。
女にかまけてる場合じゃあ、無ぇ。
つい最近まで…いや、今でもそう思ってる。思ってるけども…「恋はいつでもハリケーン」ってやつか?
ペン入れを進めとく必要があったから、済んだら服を着て、夜のうちに蒼樹嬢の部屋を出るつもりだったんだ。実際、彼女もお互い忙しいってのは分かってるからか、俺を引き止めたりはしなかったんだが…
「離したくねぇ」って思っちまったんだ。
そのまま、心地いい温もりの中で眠りにおちて……目が覚めたらすっかり朝だった。慌てて服を着てたら蒼樹嬢が、
「…ごめんなさい」
「何であんたが謝るんだよ!?」
…自分に腹立ててただけなのに、大声出しちまって…最悪だ。
「わりー…」
「いえ」
彼女はさっと身繕いした上で、焼いたトースト・コーヒー・ヨーグルトの朝メシを用意してくれた。
「サンキュ。朝メシ」
玄関でブーツを履きながら礼を言うと蒼樹嬢は、
「今度、時間がある時はもっと、ちゃんとしたのを用意します」
そう言って微笑んだ。
「次回に、乞うご期待」ってことか?…なかなかの「引き」じゃねーか。俺は微笑み返してドアを開けた。
2010-01-21 :
福×蒼SS :