BEAUTIFUL
福×蒼SS
福田視点
福田視点
FAXで送られてきたネームをもとに夜中、携帯で蒼樹嬢に男性読者に受ける描写ってのを延々レクチャーして、やっと終わって彼女が、
「ありがとうございました」
そう、礼を言った後、
「あっ」
驚いたような声を出したもんで、俺は何事かと思った。
女の一人暮らし+驚いたような声…あんまりいい事連想しねーだろ?
「どうかしたのか?」
「…福田さん、窓近いですか?」
「…窓?」
何事だと思いながら携帯を持ったまま移動して外を見遣ると、
「お」
煌々と、夜空に満月が輝いていた。
「きれい…」
蒼樹嬢が携帯越しに呟く声。俺の脳裏に、月を見上げる彼女の姿が浮かんだ。
「…ごめんなさい!ただでさえ、お時間とらせてるのに私、漫画に関係無いことで…」
我に返ったらしい蒼樹嬢の、詫びる声。
「いいさ。確かに…きれいだ」
2010-01-22 :
福×蒼SS :